About miraDry ミラドライについて

ミラドライについて
  • 切らない
  • 「半永久的」
  • 厚労省
    FDA
    承認

ミラドライは、マイクロ波(電⼦レンジの原理と同じ)を、汗腺の⼤部分が存在する真⽪深層から⽪下組織浅層をターゲットに「⾯」で照射し、約60~70℃に加熱することで、エクリン汗腺・アポクリン汗腺を焼灼・凝固し、発汗や腋臭を抑制させる「切らない」ワキガ・多汗症治療です。切らないのでダウンタイムが軽度です。
治療直後から効果が出ます。汗腺を焼灼・破壊するメカニズムのため⻑期に渡って効果が継続すると考えられています。
厚⽣労働省から重度の原発性腋窩多汗症に対し薬事承認を取得しており(医療機器承認番号:23000BZX00161000)、⽶国FDAからは脇の多汗症・腋臭症・減⽑に対し承認されています。

mira Dry3Steps

mira Dry

吸引により⽪膚を固定し、⽪膚表⾯をコンタクト・クーリングしながら、マイクロ波を照射します。

mira Dry

照射されたマイクロ波は⽪下組織で反射し、真⽪と⽪下組織の境界付近で熱を強く発⽣させます。

mira Dry

真⽪真層と⽪下組織浅層に⾼い温度のヒートゾーンが形成されます。表⽪と真⽪浅層は冷却保護されます。

治療は①「吸引」②「マイクロ波エネルギーの照射」③「冷却」の3要素で構成されています。

① ハンドピースについたバイオチップで⽪膚と脂肪領域を吸引して持ち上げ、ターゲット領域を固定します。

② マイクロ波を照射すると、⽪膚の細胞内などの⽔分⼦が振動・回転することで熱が発⽣します。真⽪を含む⽪膚は⾼含⽔組織で、⽪下脂肪は低含⽔組織であり、真⽪と⽪下組織(⽪下脂肪等)が異なる伝導性・誘電率を持つため、マイクロ波は⽪下組織で反射します。これにより、汗腺が多く存在する真⽪深層から⽪下組織浅層に温度の⾼いヒートゾーンを形成し、汗腺を焼灼・凝固させます。
そのため、太っている⼈、痩せている⼈、⼈種の違いなどで⽪膚(表⽪+真⽪)の厚さは多少違いますが、原理から考えれば、どの⽅でも真⽪・⽪下脂肪境界⾯にマイクロ波が作⽤し、有効と考えられます。

③ ハンドピース内の冷却板によって⽪膚表⾯はコンタクト・クーリングにより冷却されます。ヒートゾーンを真⽪と⽪下組織の境界付近にとどめ、さらには表⽪に向かう熱伝導の影響を抑え、表⽪や真⽪浅層の熱損傷を防ぎます。

これらが合わさって、⾮侵襲でありながら効果的な治療が可能になります。

汗腺を、「点」で加熱するのでは打ち漏れが⽣じる可能性があり、また、低い温度での加熱では汗腺が機能を停⽌するだけの熱損傷を与えることは難しいと考えられます。
ミラドライは、
・汗腺が存在する層を「点」ではなく「⾯」で加熱できること(レベル5ですと⽪膚表⾯から約2mm~5mmの3mmの厚さを焼くので結果的には「長方体」として焼けます。)
・コンタクト・クーリングで⽪膚表⾯の熱損傷を防ぐため、汗腺が存在する部分では汗腺が焼灼・凝固する約60~70℃の⾼い温度での加熱が可能であることによって、⾮侵襲でありながら⾼く⻑期的な効果を実現しています。

Compare 他の治療との⽐較

脇のボツリヌストキシン注射

ボツリヌス菌がつくり出すA型ボツリヌストキシンという天然のタンパク質を有効成分とする薬を⽪膚に注⼊(⽪内注射)する施術です。

エクリン腺から発汗する際は、エクリン腺に接する神経末端から「アセチルコリン」という神経伝達物質が出され、エクリン汗腺に汗を出すように指令が出されます。ボツリヌストキシンは神経末端からそのアセチルコリンが放出されるのを抑制します。神経からの汗を出せという指令が汗腺に伝わりにくくなるので発汗が抑制されます。エクリン腺からの汗の量を減らす効果は⾼く、間接的に汗によるにおいを抑える効果もあります。
ワキガ臭の原因となるアポクリン汗腺への汗を出せという指令はどのような機序で⾏われるのか完全には解明されていないようですが、主に「ノルアドレナリン」という、アセチルコリンとは違う神経伝達物質を介して⾏われるとされており、アセチルコリン放出を抑制するボツリヌストキシンでは、理論的にはあまり効かないということになります。
ただし、実際にはワキガ臭にも効いている⼈もいらっしゃいます(個⼈差あり)。

ダウンタイムがなく、⼿軽にできます。
最⼤の難点は、効果が4~9か⽉で切れてしまうことです。そのため、毎年1~2回の頻度で繰り返し注射する必要があります。費⽤は、アラガン社のボトックス100単位で7−8万円程度のことが多い印象です。
定期的な通院が⾯倒な場合や、⻑期的に⾒た時の費⽤を抑えたい場合は、ミラドライがおすすめです。
また、個⼈的な印象ですが、ボツリヌストキシン注射の痛みのほうが、ミラドライの⿇酔の痛みよりも⼤きいという患者様が多いように思います。

外科⼿術(剪除法)

アポクリン汗腺を含む真⽪深層~⽪下組織を直接⽬で⾒て取り除く「ワキガの⼿術」で、切った汗腺は確実に取り除けます。

脇の⽪膚を切開し、⽪膚をめくって⽪膚の内側(裏側)から汗腺が含まれる層を切っていきます。
汗腺をたくさん取ろうとすると、どんどん⽪膚が薄くなってしまい、⽪膚の壊死や感染などの合併症が起きやすくなります。
エクリン汗腺はアポクリン汗腺より浅い(⽪膚表⾯に近い)場所にあり、上記合併症のことを考えるとエクリン汗腺を完全に取り除くのは難しく、基本的にはアポクリン汗腺を取る「ワキガの治療」になります。多汗症診療ガイドラインでも多汗に対して勧められている治療法ではありません。
多汗には困っていないけれども、脇のワキガ臭に困っている⽅に合っている治療法です。
アポクリン汗腺に関しても、上記の合併症を防ごうとし、⽪膚の厚さをある程度残すと残ってしまう場合がありえ、100%取り除くのは難しいとされています。また、脇の中で治療範囲が狭いと症状が残る場合があります。

重症のワキガの場合は、保険適⽤になります。
デメリットとしては、脇に切開の傷跡が残ること、⾊素沈着が起こりやすく、術後のダウンタイムが⻑いことなどが挙げられます。 また、後⽇にドレーンの抜去、圧迫固定の解除、抜⽷のために通院が複数回必要になったりします。
ワキガ以外にも汗の量にも困っている、傷跡が⼼配、ダウンタイムがそんなに取れない、術後固定したまま過ごしたり、通院するのが困難などの場合はミラドライがおすすめです。

ビューホット、ウルセラ(HIFU)、レーザーなどの⾮外科施術

ビューホット(viewHOT)は、韓国・SHENB社製の機械で、先端に36本の針が正⽅形の形に並んでついていて、それを肌に刺し、ラジオ波を使って針周囲の組織に熱を発⽣させ汗腺を破壊するという機械です。針から熱が出る形になりますので、特に針周囲に効果が表れる形になると思われます。基本的に「点」の治療になります。ビューホットは現時点で厚労省やFDAから腋窩多汗症またはわきが治療などへの承認を受けていません。

ウルセラは超⾳波を使⽤している機械で、最近顔のたるみ治療として⼈気のHIFU(ハイフ)の先駆者的な⽴ち位置の機械です。HIFU(High Intensity Focused Ultrasound)は訳すと「⾼密度焦点式超⾳波」であり、超⾳波を集めて「焦点」を作る形で、組織にピンポイントの「点」で熱を加えていく機械です。たるみ治療でピンポイントに照射するのがウリな機械ですので、照射されたピンポイントの点以外のところには熱が加わらないことになります。脇の汗腺を⼀⾯焼きたいというのと、ピンポイントで熱を加えていくというのは真逆の発想になります。ウルセラをはじめとするハイフは、現時点で多汗症やわきがに対する効果は承認されていません。

その他、どういう種類のレーザーなのか不明瞭ですが、ワキガの「レーザー治療」が⾏われている場合がありますが、写真からはおそらくシミなどを取るためのレーザーを使⽤していると思われ、やはりの「点」の治療になります。レーザーで多汗症やわきが治療として厚労省やFDAから承認は受けているものはありません。1回あたりの料⾦は安いようですが、複数回やることが前提のようで、複数回やっても効果があまりなかったとミラドライを受けにいらっしゃる⽅も結構いらっしゃる印象です。

総合的に考えると、脇の多汗症やワキガには、「点」状に治療していくのではなく、直⽅体の形の「⼀帯」として治療し、厚⽣労働尾省(多汗症)や⽶国FDA(多汗症・わきが・減⽑)からきちんとその効果を認められているミラドライをお勧めいたします。

Reason CLINIC Nが選ばれる6つの理由

01広範囲ダブル照射でしっかり治療

広範囲ダブル照射でしっかり治療

ミラドライをやっても、治療範囲が狭い場合は、脇の真ん中は治療できても辺縁のところが打ち漏れてしまい、辺縁から汗やにおいが出続け、全体としての効果が減弱してしまう場合がありえます。
当院では、脇毛有毛部をしっかりカバーする形で、ミラドライ認定医が適切なテンプレートを選択し、広範囲の照射を行い、効果をなるべく高めていきます。
ミラドライの治療の際のテンプレートの大きさはだいたいのクリニックので横幅60~80(6cm~8cmということ)、縦幅100~140(10cm~14cm)のものを使用していることが多いと思いますが、その中で「広範囲」とは何を指すのかというのはクリニックによって定義がバラバラになります。
当院の「広範囲」はほとんどの場合、幅は80幅(8cm)のテンプレートを使用しますが、クリニックによっては60幅(6cm)でも「広範囲」と呼ぶ場合があるようです。
ですので、「広範囲」とうたっていても、テンプレートの数値がいくつなのかを確認されることをお勧めいたします。

当院の「広範囲」とは、

  • 男性の場合最大テンプレートの80x140のサイズを使うことがほとんどで、さらにおまけの照射を追加していきます。
    男性の場合は小柄な方でも、同じ身長・体重の女性より脇毛有毛部が広い傾向がありますので、ほぼ全員最大サイズのテンプレートを使用することになります。
  • 女性の場合は、体格、脇毛有毛部の大きさ、発汗テストをされた方は発汗部位の広さによって、個人差がやや出やすくなりますが、幅は80サイズを使用することがほとんどです。
    男性同様最大サイズの80x140+おまけ照射になることも普通にあります。
  • 小柄な女性の場合は80x140では胴体側が大きすぎて胸の上の皮膚を照射する形になることがあり、80x120のテンプレートにプラスして胴体側真ん中部分に数照射追加したりします。
  • 小柄かつふくよかな女性の場合は、80x120+胴体側数照射追加し、さらに横方向に数照射追加し横幅をカバー(縦よりもむしろ横をカバー)したりすることもあり、臨機応変にお一人お一人に合わせて対応しております。

ごくごくまれに細身・小柄で有毛部が小さいの女性の場合、幅70を提案させていただく場合がございますが、患者様のご了承なしに行うことはございません。皆様に鏡でご確認いただき、範囲を決定していきます。70x120以上のサイズのテンプレートを保証しております。

一時期、日本で60幅のテンプレートの在庫が無くなったことがあり、日本の各クリニックからの発注が多いとのことでした。広範囲のミラドライをうたっていない場合はおそらく60幅で行われていることが多いのではないかと思います。(「広範囲」とうたっていても60幅のこともあるようです。)麻酔をする前には脇毛有毛部の幅が60(6cm)で入りそうでも、麻酔をすると脇が盛り上がって皮膚が伸展し、有毛部の特に横幅がストレッチしていきます。麻酔後になると横幅が60(6cm)では入らないということはよくあります。ここで60幅のテンプレートで治療してしまうと、打ち漏れ(治療漏れ)が生じることになります。ミラドライの治療はそう何回も繰り返しできるものではありませんので、中途半端なサイズで何回も受けられていると、その後重ねられない場合があります。料金が安いということで中途半端な治療を受けられて、それ以上重ねることができずに後悔されていらっしゃる方もたくさん見て参りました。最初から十分な範囲の照射をお勧めいたします。

どのくらいしっかり治療しているかは施術の所要時間でだいたいの目安をつけることができます。

当院の広範囲ダブル照射は、事前にWEB問診票にご記入いただき、ミラドライの説明動画をご視聴いただくことで、当日は施術以外の時間を極力減らしております。
当日は、
①カウンセリング・お会計で 15分
②位置決め、両脇麻酔、右テンプレート転写 合わせて45分
③右ダブル照射、左テンプレート転写、左ダブル照射 合わせて2時間半~3時間
冷却入れて全部で約4時間~4時間半かかります。 
(ここに発汗テストをつけるとさらに約30分かかり、約4時間半~5時間になります。)
早く終わることが良いかのような記述を見かけることもありますが、その分照射数が少ない(範囲が狭い可能性あり)ということになります。

ミラドライの製造販売元の米国ミラドライ社は、シングル照射1回の治療ではなく、シングル照射2回の治療をお勧めしています。
その根拠となる臨床研究がこちらになります。

Chang YY, Chen CH, Hui RCY, Jung SM, Yang CH. A prospective clinical and histologic study of axillary osmidrosis treated with the microwave-based device. Dermatol Sin. 2015; 33(3): 134–41. https://doi.org/10.1016/j.dsi.2014.12.008

台湾の高次機能病院から2015年に出た臨床研究論文ですが、7人のワキガの方に2回ミラドライを受けていただき、治療前後で脇の皮膚生検し、組織標本がどのように変化したかを見た研究になります。

以下論文内容の引用になります。

 

治療前に左脇の中央から皮膚生検
1回目のミラドライ(ミラドライは初期の頃はよくレベル3で治療されていたため、レベル3)
3か月後に2回目のミラドライ(レベル5)。2回目のミラドライも全面に照射。
2回目の治療から30日後に、治療前に生検した場所から1㎝横の皮膚を生検
脇のにおいの自覚症状も10段階のスケール(10が最も強い)で評価し前後に比較

計2回のミラドライ治療の前後の皮膚生検の組織標本を比べると、アポクリン汗腺が平均93%減少
アポクリン汗腺の細胞が分かりやすくする染色をほどこしたものの写真は以下のとおり
(茶色に着色しているところがアポクリン汗腺)
左が治療前、右が2回の治療後

広範囲ダブル照射でしっかり治療

2回のミラドライ治療後は、アポクリン汗腺が著しく減少しているのが認められます。

脇のにおいの自覚症状
6人がにおいのスケールで3段階以上減少(この論文内では3段階以上減少を効果ありと定義)
平均でにおいスケールが61.8%減少
脇のにおいの自覚症状減少度の図は以下のとおり
縦軸がにおいスケール(10が一番強い)、横軸は時間軸で30日後にかなり減少、90日後にやや戻っているが依然として治療前よりかなり低い。

広範囲ダブル照射でしっかり治療

 

以上で引用終わり

研究にリクルートした患者様の数は多くはないですが、全員治療の前後にほぼ同じ場所にて生検をし、実際に汗腺が減っているか確認しているという点では評価できる論文かと思われます。
同じ患者様で1回目のミラドライ後の生検もあれば尚良かったと思いますが、ともかく
2回の照射で、病理組織を見ると、かなりアポクリン腺が無くなっていることがお分かりかと思います。
「ミラドライはワキガには効かない!」などというネット上の書き込み等を見かけることがありますが、そんなことはないことがお分かりかと思います。
脇のにおいの自覚症状スケールについては、2回目の治療の前より後のほうが低く、
2回目のミラドライ後に、さらに脇のにおいの自覚症状が減っていることを示しています。

このような臨床研究結果から、米国ミラドライ社としては、シングル照射1回よりも2回をお勧めしているスタンスです。

日本の研究グループからは、ミラドライの1回の治療の中で1回照射する場合と2回照射する場合(ダブル照射)を比較している研究論文が出ています。

Hatano T, Fukasawa N, Miyano C, Wiederkehr I, Miyawaki T. Pathological changes in axillary hyperhidrosis and axillary osmidrosis induced by microwave treatment: comparison of single‐ and double‐pass irradiation. Lasers Surg Med. 2021;53(9):1220–6. https://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1002/lsm.23412

この研究論文では、シングル照射5人とダブル照射5人の治療後の生検をしたところ、ダメージを受けた汗腺はシングル照射で平均73.2%、ダブル照射で平均92.2%であり、ダブル照射のほうがダメージを受けている汗腺の率が高かったと言っています(1個の組織標本中で見える汗腺のうち何個がダメージを受けているかで計算)。
ただ、シングル照射を受けた方とダブル照射を受けた方が違う方であり、違う人の間で組織標本を比較していることで個人差の影響が入ってしまっている可能性はありえます。
また、当時はミラドライの手順が改良される前の、テンプレートの後に麻酔をやる古いやり方であり(詳細は後述)、照射漏れがそれなりに生じている可能性があり、例えばですがシングル照射の標本で打ち漏れの部分が混ざった可能性など、打ち漏れの要素が結果に影響を及ぼしている可能性はありえなくはないです。
この研究では2パスの患者様も含め重大な合併症は生じなかったとしています。
この研究論文ではダブル照射のほうがより効果的なのではないかと結論付けています。

やや説明が前後しましたが、ミラドライのダブル照射とは、ミラドライの1回の治療で照射を2回行うことを指します。「2パス」すると言ったり、「重ね打ち」と言ったりもします。
シングル(1パス)照射で起こりやすいのが、1個1個の照射の間に生じる打ち漏れになります。ミラドライの照射は施術者が思っているどおりに完璧に精密に照射できるわけではありません。まず皮膚を吸引してから照射が始まりますが、同じ吸引をしても、人によっても、同じ人でも場所によっても吸引のかかり方が変わったりします。吸引のかかり具合が場所によって変わったりずれたりしていく中で打ち漏れが生じ得ます。皮膚の柔らかさ、ずれやすさ、周りからのテンションのかかり具合など、いろいろな要素があるのだと思いますが、すごく皮膚が吸い込まれていく場合と、あまり吸い込まれない場合があります。脇も立体的ですし、斜めに皺が入っていますので、そのような構造的なものに影響されて斜めにずれてかかってしまう場合もありえます。これはやってみるまで分からなかったりします。

1パスしか照射しない場合は、1個1個の照射の間の打ち漏れが生じても、そのままで終わるということになります。そこで2パス目の照射を行うと、1パス目は打ち漏れが生じても2パス目には生じない可能性がありえ、確率論的に打ち漏れが減るのではないかということです。また、2回照射することで汗腺が受ける総熱エネルギー量は大きくなるので、より汗腺が完全に焼灼できるのではないかとおっしゃっている方もいらっしゃいます。

当院では、さらに、ミラドライの効果を高めるために1パス目と2パス目を半列位置をずらして照射しております。
これは元々他大学の先生方がやっていらっしゃる方法ですが、半列ずらすことで1パス目で1個1個の照射間に打ち漏れが生じたとしても、その部分を2パス目の照射がカバーする形になり打ち漏れをなるべく減らせられるのではないかということで行っております。

広範囲ダブル照射でしっかり治療

同じ場所を2回照射するより、半列ずらすほうが⼿間はかかるのですが、当院ではできる限り打ち漏れを減らしミラドライの効果を上げるために⾏っております。
ミラドライは、テンプレートの楕円の線のとおりに楕円の内側の全部が照射できるわけではありません。実際は図2のようにもう少し内側の狭い範囲しか照射できません。そのため、ミラドライ社としては、脇⽑有⽑部から1cmマージンを取った範囲でテンプレート選びをするように⾔っています。(そういう意味でも照射範囲は広範囲のほうが安⼼です。)

広範囲ダブル照射でしっかり治療

⿇酔後の脇⽑有⽑部が幅広い場合、最⼤の80幅のテンプレートでも⼗分に横幅がカバーできない場合があります。1パスしかしない場合、おまけの照射をしない限り端のほうは打ち漏れたままになります。ダブル照射をする場合は、2パス⽬を1パス⽬から縦⽅向に半列ずらすのと同時に横⽅向にも多少ずらすことで、横幅もカバーすることが可能になります。
(肥満の⽅などで、1パス⽬と2パス⽬をかなり横⽅向にずらさないと全部の有⽑部が⼊らない⽅は重ね打ちになる⾯積が減ってきますので、効果が少し下がる可能性がありますが、当院では可能であれば、多少横⽅向もおまけの照射をしたりして補強したりします。)

ミラドライのダブル照射と言っても、2パス目は真ん中しか照射しない、2パス目はエネルギーレベルを下げる(時間は短くなるが浅めのところしか焼けない)など、2パス目が1パス目より劣る内容で、厳密には「広範囲ダブル照射」とは言えないやり方を見かけることがあります。「なんちゃって広範囲ダブル照射」です。あくまでも「ダブル照射」というのはメニュー名なのであって、照射が2倍なわけではないということらしい?のですが、患者様としては単純に広範囲を2回同じように照射してもらえると思われることが普通だと思いますので、紛らわしく、誤解を招く広告だと思います。また、2パス目は中央部分しか照射しないにもかかわらず、その旨はっきりとホームページなどに記していなかったり、患者様にお伝えしたりしないで、そのような施術が行われる場合もあるようです。本当に2倍の数を照射しているかどうかは、施術時間からご判断していただくのがよろしいかと存じます。誰もが認めるような広範囲を完全2倍のダブル照射で施術する場合、会計やお冷やしの時間も入れると4時間位はかかります。

中央だけをダブル照射する場合、当然ながら周辺のシングル照射の部分は打ち漏れが生じやすくなり、
汗やにおいに対する効果は下がると思われます。また、2回目の照射でエネルギーレベルを下げる場合は、2回目は比較的浅いところしか焼かないことになりますので、やはり効果は微妙になっていきます。
2パス目がどういう内容なのか、照射数、範囲、エネルギーレベルをしっかりご確認されることをお勧めいたします。
当院では、1パス目と2パス目は完全に同じ照射になり、テンプレートの規定照射回数の完全2倍の数を照射していきます。さらにそこにおまけ照射を追加したりしております。使用エネルギーは1パス目も2パス目もエネルギーレベル5を使用いたします。
(注:おまけ照射はチップの制限時間の3時間の間にできる範囲内になります。)
ここまでたくさん照射しているクリニックは全国探してもかなり少ないと思います。

当院の広範囲ダブル照射のメニューには、発汗テストを付けることもできます。
発汗テストとは脇汗が出る場所を把握するテストで、実例はブログ12をご参照ください。
⼥性の⽅の場合、脇の脱⽑をされていることが多く、脇⽑有⽑部がわかりづらい場合があり、発汗テストが上⼿くいけば治療すべき部位が良く分かるようになります。
多汗の⽅で、脇⽑有⽑部より⼤きい範囲で脇汗が出ているような⽅の場合、そのはみ出ている部分も⼊れて、照射範囲をカスタマイズして照射することができたりします。
発汗テストは必ず上⼿くいくとは限らず、発汗テストを付けるか付けないかは患者様に選んでいただいております。
発汗テストは⼿間や時間がかかりますのでやっていないクリニックがほとんどだと思いますが、なるべく脇汗が出るところを把握し、なるべくそこを⼊れて照射することで治療効果を⾼めるものになりますので、当院では導⼊しております。
当院のミラドライは1回の治療で出来る限りのことをやって効果を高めたい方にお勧めいたします。

02ミラドライ認定医(⼥性院⻑)が全工程担当

ミラドライ認定医(⼥性院⻑)

ミラドライ認定医とは何か?ということですが、ミラドライ社がきちんと知識もあり、⼿技も正しくできると認めた医師のことになります。知識の問題を解いたり、係の⼈の前で複数症例、施術を実際に⾏い、⼿順も含め施術が問題なくできているかどうかをチェックされたりします。
当院ではミラドライ認定医の⼥性医師(院⻑)が、全て患者様の施術を担当します。
カウンセリング、⿇酔、マーキング、照射まで全ての⼯程を院⻑が担当いたしますので、ご安⼼ください。
料金が安いクリニックですと、医療資格のないカウンセラーが施術の説明をしたり質問に答えたり、施術も看護師が代理でマーキングをしたり照射したりということがありえます。監督している医師はミラドライ認定医なのかもしれませんが、実際照射する人はその人ではないということです。また、一見医師が施術するように見えても、いろいろなメニューをやっているクリニックなどでは、途中で他の患者様対応のために離席したり、途中で照射を看護師に代わったりする場合もあるようです。各工程をどういう立場の人がやるかをご確認されることをお勧めいたします。
当院はミラドライだけを専門的にやっているクリニックで、患者様はお一人ずつしかご案内しない形式を取っています。全ての患者様の全ての工程を院長が付きっきりで担当いたします。
当院では、男性患者様も歓迎しております。当院が、広範囲ダブル照射をおすすめしているクリニックということもあり、広範囲の照射をご希望される多くの男性患者様にお越しいただいております。

ここで気を付けていただきたいのが、ミラドライ認定医であったら安⼼、というわけではないということです。ミラドライの認定医は1回取るとずっと有効ですので、かなり昔に取られている場合は、昔の施術のやり⽅をずっと続けていて、後述する現⾏の改良されたメーカー推奨の⼿順で施術がなされていない場合があります。古い⿇酔のやり⽅(先に原液の⿇酔を細かく打って後から⽔を注⼊して⽪膚の中で⿇酔と⽔を混ぜる⽅法)を現在も⾏われていたり、現在は⿇酔をしてからテンプレートをする順番になっていますが、昔の、テンプレートをしてから⿇酔をする⼿順を今もやられている場合があります。
メーカーとしては、以前はどの医者がミラドライ認定医なのかのリストを公表していたのですが、昔にミラドライ認定医を取られた場合で、なかなか現⾏の施術⽅法に変えていただけないことがあるとのことで、現在では誰がミラドライ認定医なのかは公表したくなく、公表しなくなったとのことでした。
ミラドライ認定医がない場合よりもある場合のほうが良いとは思いますが(ない場合は1度もチェックされたことすらないということになりますので)、ミラドライ認定医だからといってメーカー推奨の⼿順や⽅法でやっているわけではないため、患者様におかれましては施術を受けられる前に、施術の⼿順などをご確認されたほうがよろしいかと存じます。当院では後述するようにメーカー推奨の⼿順で施術を⾏っております。

当院の、院長が全工程を責任を持って行い、しっかり治療するスタイルがご好評いただき、東京都のミラドライで口コミ総合満足度1位を獲得しております(美容医療の口コミ広場にて 2021、2022、2023年)。当院で治療を受けられた患者様の体験談・口コミは美容医療の口コミ広場さんのサイトでお読みいただけます。

03エネルギーレベル5を使⽤

エネルギーレベル5を使⽤

ミラドライの照射には「エネルギーレベル」というのが1〜5まであります。ここで注意していただきたいのが、「エネルギーレベル」=出⼒ ではありません。 エネルギーレベルは照射時間の差になります。エネルギーレベルが1から5に上がっていくほど、出力が上がっていくわけではありません。ミラドライの出力は55Wと決まっていて、施術時に変えられるものではありません。エネルギーレベル1でも5でもミラドライの出力は55Wで同じになります。(出⼒の話についてはこちらのブログもご参照ください→「ミラドライの出⼒について」
いろいろなクリニックがエネルギーレベル5などで照射することを「最高出力で照射する」と言ってしまっているので、患者様がそう思われてしまっても仕方ないとは思います。出力は1種類しかありませんから、エネルギーレベル1で照射しても「最⾼出⼒」で照射していると⾔うことができてします。患者様にはいかにもしっかりした治療を提供しているかのようにお伝えしながら、実際は低いエネルギーレベルで照射していることもありえますので、お気を付けください。
ではエネルギーレベルとは何なのでしょうか?エネルギーレベルの違いは照射時間の違いになります。
1~5で数字が⼤きくなるほうが⻑い間照射します。(図3参照)

広範囲ダブル照射でしっかり治療

ミラドライの1照射が焼ける面積は最大で1cmX3cmですが、その中が全部同時に焼けるわけではなく、中は7等分されています(7アンテナとも言います。詳しくは当院のYouTubeでも解説しております)。その7つのアンテナの内の1か所がレベル5の場合は3秒、レベル1なら2.4秒照射するということです。最大の1cmx3cmの面積照射する場合は、7アンテナ全てが作動することになりますので、レベル5の場合は3秒x7で21秒が純粋に焼灼されている時間になります(1照射全体ではその前後に冷却の時間が加わりますので、もっと長くなります)。
照射時間が⻑くなるとより⽪膚のより深い所まで照射できます(図4参照)。

広範囲ダブル照射でしっかり治療

アポクリン汗腺はエクリン汗腺より深い場所にあるとされているので、特にワキガの⽅はエネルギーレベル5で照射したほうが良いです。また浅めの部位においてもエネルギーレベル5のほうが、より⻑く照射するため、よりしっかり熱が加わることになります。

当院では、特に患者様からご希望がない限り、脇の全ての照射をエネルギーレベル5で照射しております。
エネルギーレベル5で照射すると、エネルギーレベル1で照射するより時間がかかります。
結果として施術時間が⻑くなるので敬遠されがちですが、当院では時間をかけて深めの部位もしっかり照射します。
ダブル照射の2パス⽬もエネルギーレベルは下げずにエネルギーレベル5で照射します。

04⿇酔は極細針と インジェクションプレート使⽤

⿇酔は極細針と
⿇酔は極細針と

当院では、⿇酔の痛みを軽減するために、極細針とインジェクションプレートを使⽤しております。インジェクションプレートとは写真のように複数の極細針をつけるアダプターになり、当院では極細針7本を装着し使⽤しております。

⽇本では、23Gのカテラン針(⻑さ約6cmの⻑い針)を⽪下を探るようにグリグリ刺していって⿇酔している所も結構あると思いますが、当院の30Gの極細針は細さでいうと23Gのカテラン針の半分ほどの細さになっております。
ミラドライの⿇酔は⽪膚表⾯から3~4mmの深さにすることになっていますが、極細針の⻑さは4mmであり、それを⽪膚に対して垂直に刺していくと、⾃動的に⽪膚表⾯から4mmの望ましい深さに刺さり、望ましいエリアに⿇酔ができるようになっています。 ⻑い針をグリグリ刺していくようなやり⽅の場合、脇がもともと⽴体的ですので、その⽴体的な所を⻑い針で常に3~4mmの深さになるように刺していくのはそれなりに操作性が要求されます。所々望ましい深さに⿇酔ができない可能性もありえます。

インジェクションプレートに7本の極細針がついていると、⼀度に7か所同時に刺さりますので、それを例えば12回⾏えば、1本の極細針を使って84回細かく刺し続けていくのと同じになります。 スピーディに終わり患者様の苦痛も少ないです。
⼀度に7本も針を刺すのは痛くないのか?と思われるかもしれませんが、患者様に伺うと1本で刺されているようにしか感じず、7本で刺されているようには感じないそうです。おそらく痛覚にそこまでの空間分解能がないのだと思います。

6cm位の⻑さのカテラン針を使って、刺したり抜いたりしながら扇状に⾓度を変えながら刺していく⽅法(ファニング法)は昔からありますが、本場アメリカでは半分以上がインジェクションプレートを使った⿇酔⽅法に置き換わっているそうです。ちなみにファニング法は、同じ刺⼊点を使って何度も⻑い針を出し⼊れするので、その刺⼊点に負担がかかり、そこが内出⾎することが多いそうです。
よく⼆の腕のほうまで内出⾎の⻘紫⾊が流れていっている⼈がいますが、そうなる確率はファニング法のほうがかなり⾼いと思います。ダウンタイムの観点からも、こちらのインジェクションプレート+極細針の方法のほうが優れていると思われます。
23Gのカテラン針1本ですと15円位で済みますが、インジェクションプレート+7本の30G極細針+(写真には写っていませんが注射器につける)コネクティングチューブのセットは1,500円位かかり、コストが異なってきます。
当院では、コストはかかりますが、患者様のお痛みや苦痛をなるべく軽減できるのであれば、また、望ましい深さ4mm位の深さに均一に麻酔がしやすいのであれば、十分このセットを使用する意義があると考え、インジェクションプレートと極細針による麻酔法を採用しております。

05メーカー推奨の 打ち漏れが少ない⼿順で施術

打ち漏れが少ない⼿順で施術

ミラドライの治療が臨床で⾏われ始めた初期の頃は、ミラドライの⿇酔の⽅法ですが、濃いめの⿇酔液を、量としてはそれほど⼊れない形で⾏っていました。そうしたところ、⼿に⾏く神経が焼かれてしまうという事例が発⽣したりしました。それを受けてミラドライ社は、もう少し薄めた⿇酔液を、量をたくさん⼊れて、神経を押し下げ、⽪膚表⾯から神経を遠ざけることによって、神経が焼かれないようにするという施術⽅法の改良を⾏いました(図5)。

広範囲ダブル照射でしっかり治療

当初⿇酔をあまりたくさん⼊れていなかった頃は、まずテンプレートを⽪膚に転写して照射箇所のマーキングをし、その後に⿇酔をすることになっていました。図6の2の工程を先にやっていたということです。

広範囲ダブル照射でしっかり治療

この⼿順は、⿇酔液の量をあまり⼊れていなかった時は特に⼤きな⽀障はありませんでしたが、⿇酔液の量を増やした後は問題が⽣じました。
⿇酔液をたくさん⼊れていくと、脇が盛り上がり、⽪膚が伸展します。
先にテンプレートの転写をして照射箇所をマーキングしておいてしまうと、その後⿇酔で脇が盛り上がって⽪膚が引き延ばされた時に、1個1個の照射箇所が離れていってしまうという問題が出てきました。列の間の距離もそうです。

実際ミラドライ社もユーザー(クリニック側)から1個1個の照射の間に打ち漏れができてしまうという報告を複数受けました。写真のように、発汗テストをしてみると、線状に打ち漏れができたりしている例が確認されています(図7)。

広範囲ダブル照射でしっかり治療

昔の施術の⼿順は、テンプレートによるマーキング→⿇酔の順番に⾏うものでしたが、打ち漏れが出来る事例が散⾒され、2019年にミラドライ社により⿇酔→テンプレートの順番に変更され、順番を変えるよう⽇本の全クリニックに通達されています。しかし、日本ではまだまだ古い手順で施術を行っている所が多いです。また、前述のようにミラドライ認定医であるから正しい手順でやっているとは限らず、古い手順のままのこともありますので、手順そのものが正しい順番なのかをご確認されることをお勧めいたします。
当院ではメーカー推奨の打ち漏れの少ない、麻酔→テンプレートの手順で施術しております。打ち漏れを極力減らし、ミラドライの効果をなるべく高めています。

06チップは新品を⽬の前で開封

チップは新品を⽬の前で開封

ミラドライのハンドピースに装着するバイオチップはお⼀⼈様につき1個使⽤いたします。
新品のものを患者様の⽬の前で開封いたします。複数の患者様で使い回すようなことはいたしません。
バイオチップは機械に装着してから3時間有効です。機械が個々のチップのIDをきちんと認識していて3時間経過すると⾃動的に使えなくなります。ただ、その3時間の間に、広範囲でないシングル照射などですと両脇で1時間以内に終わりますので、急いで複数の患者様にチップを使い回して照射を連続で⾏えば、⾼額なチップのコスト削減を狙うことが可能ということのようです。(1⼈1個のチップを、3時間の間に2⼈に使えばコストは半額、3⼈に使えばコストは3分の1ということのようです。)
しかし、脇は⿇酔の注射をした後であり吸引をかけると⼀旦⽌⾎されていても⾎がにじんできたりします。また、何回も吸引をかけて⽪膚とチップが何回も擦れますので、そのチップを複数の患者さんで使い回すと感染の危険が出てきます。使い捨てであるチップをコスト削減のために使い回すというのはありえないです。ミラドライが安い場合、安いのにはそれなりの理由があったりすることがありますので、お気を付けください。

また、そもそも当院では、同⼀医師がカウンセリング→⿇酔→マーキング→照射→クーリングまで全てつきっきりで⾏っておりますので、 時間的にも複数の患者様の照射の部分だけを連続して⾏うのは不可能です。
当院では患者様の⽬の前で新品のチップを開封いたしますので、衛⽣⾯もご安⼼ください。

Flow 施術の流れ

01

発汗部位テスト(テストありのメニューの⽅のみ)
ヨード液(イソジン)とでんぷん粉を使⽤し、汗が出てくる部位の確認を試みるテストです。
実例写真はこちらのブログ1ブログ2をご参照ください。 

02

マーキング第1段階

マーキング第1段階

広範囲ダブル照射の発汗テストなしのメニューの⽅は脇⽑有⽑部から、発汗テストありの⽅は発汗場所がうまく判明した場合はその結果を踏まえて、
それらから⼗分マージンを取って照射範囲を決めていきます。⼗分マージンをとったテンプレートサイズを決定し、照射エリアを油性マジックで囲んで印をつけていきます。
(60幅のテンプレート使⽤の場合は、テンプレートをどこに置くか決定し、印をつけます。)

03

■脇の局所⿇酔

■脇の局所⿇酔

前述のように、当院では、インジェクションプレートに⻑さ4mmの極細針7本を付けて、⽪膚に垂直に穿刺する形で⿇酔を⾏っております。⽚脇12~14回程度穿刺することが多いです。最初の4回位は少し痛いかもしれませんが、だんだん⼊れた⿇酔液が周りに伝わっていきますので、最後のほうは刺されたのもあまり分からかったという⽅も多いです。
他院様では笑気⿇酔のオプションがあったりするようですが、当院の⿇酔ではほとんどの⽅が笑気⿇酔は要らないと思う(耐えられる)とおっしゃいます。
クリーム⿇酔や、術後のエクスパレル⿇酔などは、⿇酔量が多くなっていきますので局所⿇酔薬中毒になるリスクがあり、現時点では当院では採⽤しておりません。
前述のように、打ち漏れの軽減には、⿇酔を先やって、その後にテンプレート(転写シート)によるマーキングを⾏う⼿順が推奨されており、当院ではそれに従って⿇酔を先にやっております。

04

マーキング第⼆段階

マーキング第⼆段階

⿇酔が終わったら、テンプレート(転写シート)をアルコールを使用して肌に転写し、詳細なマーキングをしていきます。これで、1個1個の照射の位置が決まります。

05

ミラドライ照射

ミラドライ照射

転写シートによるマーキングの印にチップの印を合わせて機械で照射していきます。
⿇酔されていますので、痛みを感じられることは基本的にありません。睡眠されていらっしゃる⽅もいらっしゃいます。
照射の作業に集中させていただくため、この段階から全ての⽅に⽬にタオルをお掛けいたします。

06

クーリング

クーリング

照射後は、アイスパックで脇を15~20分間冷却します。また、ご⾃宅⽤にアイスパック(常温)を2個差し上げます。特に初⽇は冷やしたほうが痛みの感覚が鈍くなりますので、ご⾃宅にも保冷剤のスペアをご⽤意いただいていたほうがよろしいかと存じます。

07

ご帰宅 

所⽤時間は、カウンセリングや冷却など全て含めて、広範囲ダブル照射で4時間~4時間半位、発汗テストを付けると4時間半~5時間位かかります。
⼤して時間がかからない、素早く終わることを良しとしているような謳い⽂句や広告を⾒かけますが、1回の施術で効果を最⼤限に発揮するためには、じっくり時間をかけて照射することが⼤切ではあります。

Attention 注意点

術後の注意点

  • 当⽇は、⿇酔の影響などで、⾃動⾞・バイク・⾃転⾞の運転に⽀障を来す可能性がありますので、運転 を控えてください。(翌⽇以降も痛みや腫れが⽐較的⼤きい場合は、腕がスムースに動かせるようにな るまで控えてください。)
  • 3⽇間はシャワー浴のみにしてください。 3⽇間は朝晩シャワーで脇をボディソープの泡を使いながら手で優しく洗ってください。
  • ⾶⾏機利⽤や登⼭等の気圧の変わる場所への移動、飲酒は3⽇間控えてください。
  • 運動、肩のストレッチ、脇のマッサージ、重い物を持つ⾏為は1週間は控えてください。⼀週間後から徐々に様⼦を⾒ながら開始していただく形になります。
  • 痛みや不快感がある場合は、必要に応じて治療後2-3⽇は数時間毎に15~20分程度お渡しするアイスパックで冷却してください。
  • 3⽇間シェービングおよび制汗剤の使⽤は避け、治療部位を刺激しないようゆったりとした服装を着⽤してください。

    ミラドライの治療の効果は治療直後から実感される⽅が多いです。(効果の表れ⽅には、個⼈差があります。)
    術後特に問題なければ後⽇通院の必要はございません。
    術後気になることやご不明な点等ございましたらお気軽にご相談ください。
    多くの⽅は1回治療ですが、1回⽬で効果を感じて2回⽬(シングルをお勧めします)をされることも可能です。その場合、当院では6か⽉後以降の施術をお勧めしております(改めて料⾦がかかります)。

    ※その他、ミラドライにまつわる諸々のことについて、ミラドライのFAQのセクションにQ&A形式で記しています。併せてご覧ください。

その他の注意点

ミラドライのリスク・副作用
ミラドライのダウンタイム

通常の経過で良くみられる症状
(持続時間の⽬安、主な対処法)
  • 治療部位の浮腫(1~8週間、経過観察)
  • 治療部位の疼痛や圧痛
    (2~3週間、消炎鎮痛剤内服・冷却)
  • 治療部位やその周囲の感覚の変化
    (1~12週間、経過観察)
  • 注射や吸引による⽪下出⾎(数日間、経過観察)
  • 治療部位の⼀時的な隆起や硬化
    (4~6週間、経過観察)
  • ⿇酔液が浸潤することによる腕、もしくは側胸部の腫脹 (1~2週間、経過観察)
かなりまれな副作⽤(持続時間の⽬安、主な対処法)
  • 治療部位の硬化(すじ状の硬化も含む)(最⼤で8週間、優しいマッサージやストレッチ)
  • 感染(1週間~個⼈により異なる、抗菌薬)
  • 膿瘍(2週間~個⼈により異なる、切開排膿・抗菌薬)
  • 腋窩の⼩腫瘤、⼩結節(2か⽉、経過観察)
  • 治療肢の違和感(しびれなど)
    (数か⽉~1年強 個⼈により異なる、経過観察)
  • 1・2度熱傷(2週間、冷却・外⽤薬・創傷被覆)
  • 腕・⼜は指の脱⼒(数か⽉~1年強、個⼈により異なる、経過観察)
  • 局所⿇酔等使⽤薬剤へのアレルギー(反応により異なる)

など
詳しくはお問合せください。

以下の⽅はミラドライをお受けいただくことができません

  • ⼼臓ペースメーカーや他の電⼦機器が体内に埋め込まれている⽅
  • 腋窩付近に⾦属製のインプラントなどの⾦属が埋め込まれている⽅
  • 刺⻘のある⽅
  • 治療部位に悪性腫瘍、または悪性⽪膚腫瘍がある⽅
  • 妊娠中、または妊娠の可能性がある⽅、授乳中の⽅

以下の⽅は、施術をお断りする場合があります。

  • 広範囲リンパ節郭清⼿術、腋窩切開による乳房再建術を受けたことのある⽅
  • 痩せている⽅、⽪下脂肪がほとんどない⽅(神経が浅い部分にあるため神経障害が起きるリスクが⾼くなります。)
  • 免疫⼒低下、または免疫抑制剤や抗凝固薬を使⽤しているなど、
  • 治療後治癒過程の妨げとなる薬を服⽤している⽅
  • ケロイドなど、創傷治癒過程に問題のある⽅
  • 肥満の⽅(⽪膚が張り、吸引できない場合があります。)
  • 治療部位に湿疹または乾癬、感染、できものなどの⽪膚疾患やいぼ、隆起性のほくろなどがある⽅
  • 何らかの理由(治療部位に極端に凹凸があるなど)で、マーキングしづらい⽅
  • ⼤⾖アレルギーのある⽅
    (テンプレートのインクが⼤⾖インクです。)
  • アトピー、アトピー体質の⽅
    (過去のものや、脇以外の場所を含む)

※過去に剪除法や何等かの脇の施術を受けたことのある⽅は個々に判断しております。
詳しくはご相談ください。

院⻑ ⼩川 直美 医学博⼠

〒104-0061
東京都中央区銀座7-13-1 STAGE GINZA 6F

最寄り駅 銀座駅徒歩4分(東京メトロ銀座線・丸ノ内線・⽇⽐⾕線)
東銀座駅徒歩3分(東京メトロ⽇⽐⾕線・都営浅草線)
JR新橋駅徒歩7分
診療時間 13:00〜20:00
定休⽇ 不定休
※基本的に⽉・⾦・⼟・⽇曜⽇が営業⽇です
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