ミラドライにまつわるQ&A
A22. 令和6年6月現在、おかげ様で当院ミラドライは連日稼働しておりますが、そんなにご予約が取りづらいわけではなく、多くの患者様が約2週間前から4週間前位にご予約されていることが多い印象です。
よく、何か月も先でないと予約が取れないですか?と聞かれることがありますが、そんなことはなく、リーズナブルなタイムフレームでご予約いただけます。
東京都内にミラドライのクリニックは60ヶ所以上あるとされ、どこを選べばよいか分からないという方も多いと思います。何か月も行列が出来ていると、「人気がある」「良いものである」ように見え、予約を取りたくなる心理が働くと思います。しかし、ミラドライを受ける方はほとんどの方が初めての方で、よく分からない中で予約を取ろうとされている方も多く、リピーターの立場で以前良かったから再度並んでいるわけではなかったりします。行列があるとされるクリニックの中には施術の手順がメーカー推奨の手順ではなく、古いやり方で打ち漏れが生じやすいとされている手順をされているところもあるようです。予約が取れず当院にいらっしゃる方もいらっしゃいますが、古いやり方であることに気が付いていらっしゃいません。詳細はよく分からないが、とりあえず人気そうだからおそらく良いんだろう、ということで取りたくなるということのようです。冷静に、施術の手順を含めた施術の内容をよく吟味されて選ばれることをお勧めいたします。
当院ではあまり先のご予約はお取りしておりません。
過去にシングル照射等の料金がお安めのメニューも行っていた頃は、2か月半先までご予約で埋まっているということもございましたが、あまり先のご予約をお取りすると、結局お日にちが近づいてくるとお客様のご予定が変わり、日程の変更やキャンセルを要することになったりします。当院は不定休ですが、院長に所用が生じることもゼロではないため、最近では先だとしてもだいたい6週間位先までしかお取りしておりません。
一方で、当日、前日などの直前のご予約は、お取りするのが難しく、また患者様にもいろいろとご準備していただく必要がございますのでお勧めしておりません。当院では、予めWEB問診表にご記入いただいております。問診表URLのご案内をし、ご記入いただき、さらに詳細な確認が必要な場合は、そちらにもご回答いただきます。施術に進む判断になった場合は、時期や状況に応じご予約金をお振込みいただいております。ミラドライの説明動画も予めご視聴いただき、ご視聴いただいた旨を3日前までにメールでご連絡いただいております。それらにそれなりの日数がかかります。また、脇の剃毛が必要な場合は、4~6日前に行っていただく必要がございます。
ミラドライは「切らない」わきが多汗症治療とはいえ、それなりにお身体に負担がかかりますので、患者様の体調を整えていただく必要もございますし、術後は個人差ありますが、かなり痛い方も結構いらっしゃり、掃除・洗濯・買い物は施術前に済ませておいていただいてもおかしくないです。少なくとも翌日(できれば翌々日も)はお仕事などをお休みされることをお勧めしておりますので、予めスケジュールを調整していただく必要がございます。
髪を切るかのように、急に思い立って、当日や翌日にやるような施術ではないです。
ご予約をご希望の場合は、WEB予約フォームからお問合せいただいており、患者様のほうからご希望のお日にちをご希望の順番に3、4候補挙げていただいております(候補は多ければ多いほど良いです)。空いているお日にちで決まります。
お電話にて最短の日を教えて欲しいというお問合せをいただくことがございますが、当院ではお問合せのみの場合もWEB予約フォームからお願いしております。(言った言わない、ニュアンスの受け止め方の違い等を防止するためになります。)また、当院の空き状況は随時変動しており、最短のお日にちをお伝えしたとしても、その直後に埋まってしまい、混乱を来たすことがあります。
当院では患者様のほうからご希望のお日にちを挙げていただいております。ご協力をお願い申し上げます。
A1. 脇毛の脱毛効果は施術直後から始まりますが、ミラドライにより毛根や毛包が破壊されていても、毛だけ残っている状態があり得ます。脇毛の毛周期は6か月~1年(個人差あり)で、抜け落ちるのに時間がかかるので、経験則的にその半分位(つまり3か月~半年)ぐらいは効果を感じていただけるまでにかかり得ます。もう少し様子を見てください。
尚、無理に引っこ抜かないことをお勧めします。
また、ミラドライによる脇の脱毛効果は7割程度とされており、完璧にツルツルになるわけではありませんのでご了承ください。
A2. はい、なると考えております。 医療費控除の対象になるかならないかは
「病気の治療」なのか、それとも「美容」なのかによります。当院のミラドライ治療は原則、腋臭症または多汗症ならHDSS3以上の重度の多汗症の治療となりますので、医療費控除の対象になると考えております。(HDSSについてはこちらのブログをご参照ください。)まれに、腋臭症ではなく、汗もそんなに出ないけれども、より出なくさせるためにミラドライをされるような事例では、「美容」ということになるのかもしれませんが、かなりまれなケースです。もしご自身がどちらになるかご不明な場合はお問合せください。
例えば目の二重手術や、問題ない長さの人中(鼻の下)を若く見せるために短縮するなどといった施術は「美容」ですので、医療費控除の対象にはなりません。
自由診療か否かが、医療費控除になるかならないかの判断になるわけではありません。自由診療でも病気の治療であれば医療費控除の対象になります。
医療費控除は確定申告をしていただくことになりますが、会社員の方などでただ医療費控除の申告だけの場合は翌年の2月16日からではなく、翌年の1月頭からできます(税務署が混む前なので、還付金も早めに返ってくると思います)。「医療費」はご本人の分だけでなく、生計を一にする配偶者やその他の親族のために支払った医療費の総額が申告できます。領収書の提出は不要のようですが、5年間保存することとなっています。詳しくは、所轄の税務署にお問合せください。
A3. YouTubeに動画をUPいたしましたので、御覧ください。感染予防のため、術後1週間は行わないこと、行う場合は主治医と確認してから行ってください。
A4. 残念ながら、現時点でミラドライは保険適用になりません。日本中どこの医療機関でもそうです。また、ミラドライを保険適用にすることが必ずしも望ましいとは考えておりません。こちらのブログもご参照ください。
ちなみに、わきが手術の剪除法においても、「悪臭甚だしく他人の就業に支障を生じる事実が明らかであって、客観的に医療を加うべき必要がある場合」のみ保険適用になり、軽度のわきがでは保険適用になりません。
A5. 汗は体を冷却するために出ますが、体には200~400万個の汗腺がある中で脇にはその約2%のみが存在するとされています。脇の汗腺を焼灼しても、体を冷却する能力には影響しません。ミラドライ後、脇汗は減りますが、体の他の部分からはそれまでのように汗は出続けます。
A6. 代償性発汗というのは、手の多汗症で、ETS手術(胸腔鏡下胸部交感神経遮断術)という、脳からの発汗の指令を伝える交感神経(背骨のそばにある)を切断する手術があるのですが、その手術で高頻度に生じる副作用として有名なものです。手術で交感神経を遮断すると、その下のレベル(胸以下)の発汗が顕著になるというものです。これは、手の汗を止めたので、その分の汗が体の他の部分から出るようになるというより、交感神経をいじったことによるとされています。実際、手術で遮断する交感神経の場所や大きさを変えるなど、術式を工夫すると代償性発汗の程度が改善されることが報告されていたりします。
ミラドライの副作用一覧の中に代償性発汗はリストアップはされていますが(そのような訴えをされる方がまれにいらっしゃるためだと思いますが)、客観的に、ミラドライ施術前に体のこの部分から何gの汗が出ていて、施術後に何gに増えた、などというデータで明確に立証されたものは見たことがありません。
ミラドライ社としても、ミラドライでは代償性発汗は原理的に起こらない、という見解です。推測になってしまいますが、いろいろな部位からたくさん汗をかかれていた方が、脇汗が少なくなった後、残った他の部位が気になるようになるなどの主観的部分も大きいのではないかと思っております。
A7. 脇のレーザー脱毛は、ミラドライの施術の前後1か月は避けていただいております。施術後1か月経過した時点で(合併症等なければ)やっていただいて構いません。また、ミラドライ自体に脇毛の減毛効果がありますので(個人差ありますが、70%程度)、これから医療脱毛をご検討される方は、一旦ミラドライの減毛効果をご確認いただいてから(Q1にもありますように3か月など)脱毛を御検討されてもよろしいかと存じます。
A8.臨床での使用はアメリカでは2009年位から、日本では2010年からと聞いております。
A9. ミラドライは世界40か国以上で行われており、累計36万症例以上が行われています。
A10. ビューホット(viewHOT)は、韓国・SHENB社製の機械で、先端に36本の針が正方形の形に並んでついていて、それを肌に刺し、ラジオ波を使って針周囲の組織に熱を発生させ汗腺を破壊するという機械です。ミラドライは、厚生労働省(多汗症)や米国FDA(多汗症・腋臭症・腋毛の減毛)から効果を認められておりますが、ビューホットは現時点で両者から承認を受けていません。針から熱が出る形になりますので、特に針周囲に効果が表れる形になると思われます。一方でミラドライは、組織一帯を焼灼する形になります(最大で1cmx3cmの長方形の形でエネルギーレベル5使用ですと皮膚表面から2~5mmの深さ(厚みでいうと3mm)の直方体のように焼ける形になります)。
また、これは限られた経験からの個人的意見ですが、論文を拝見するとビューホットによる色素沈着や跡はほとんどないようですが、BCGの跡のような針の跡が残っていらっしゃる方や色素沈着を感じられている方を、個人的な少ない限られた経験の中でも複数の方拝見したことはあります(たまたま稀な症例の方に遭遇しただけかもしれません。また、ミラドライでも稀に色素沈着になる方はいらっしゃるようで副作用の一つにリストアップはされております)。
ウルセラ(超音波)を使用した治療ですが、ウルセラはドイツ・Merz社(開発は米国ウルセラ社)の機械で、最近顔のたるみ治療として人気のHIFU(ハイフ)の先駆者的な立ち位置の機械です。HIFU(High Intensity Focused Ultrasound)とは、訳すと「高密度焦点式超音波」で、超音波を集めて「焦点」を作る形で、組織にピンポイントに熱を加えていく機械です。たるみ治療でピンポイントなのがウリな機械ですので、照射されたピンポイントの点以外のところには熱が加わらないことになります。顔などのたるみ治療としては、皮膚表面から4.5mmのところにあるとされるSMAS筋膜を所々ピンポイントで焼くとSMAS筋膜全体として縮まり、リフトアップ効果を感じるという意味で、ピンポイントの治療でよいのですが(SMAS筋膜を全部焼く必要はない)、汗腺をなるべく多く焼きたいという主旨で利用するにはピンポイント過ぎると思われます。
ウルセラは、眉や顎下、首のリフトアップ、デコルテ部のしわの改善に対しFDAから効果を認められていますが、現時点で多汗症やわきがに対する効果は承認されていません。
総合的に考えると、脇の多汗症やわきがには、点状に治療していくのではなく、直方体の形の「一帯」として治療し、厚生労働省(多汗症)や米国FDA(多汗症・わきが・減毛)からきちんとその効果を認められているミラドライをお勧めいたします。
A11. ミラドライ施術後は、数日間飛行機への搭乗や、登山など気圧の変わるところへのご移動は控えていただいております。電車でのご移動をお勧めいたします。これは、過去に、ミラドライ施術後、同日に飛行機に乗られた方の脇が、搭乗中にパンパンに腫れたことが他院さんであったようで、気圧のせいではないかとのことで、その後、ミラドライ後は数日間気圧の変わるところへの御移動は控えていただくという注意事項が加わりました。ちなみに、車の運転も、麻酔が入って、脇が閉じづらくなるなど、運転操作に影響を与えかねないことから、少なくとも当日は控えてください(問題なく手が動かせるようになるまで控えてください)。患者様の安全が第一です。
A12. 当院は広範囲ダブル照射(完全2倍)をやっておりますが、「広範囲」トリプル照射というのは時間がかかり過ぎて事実上不可能なのではないかと思っております。現在最大テンプレートサイズの80×140を使用した広範囲ダブル照射のメニューで照射の工程だけで2時間半以上~3時間弱位かかっていますので、それをトリプルにした場合、照射の工程だけでも4時間位かかるのではないかと思います。チップの有効時間が3時間ですので、チップが時間切れになり、もう1個のチップが必要になってくるレベルです。80x140テンプレートは1パスにつき39照射ですので、完全に3倍ですと、片脇117照射、両脇で234照射です。1照射約40秒かかりますので、照射真っ最中の時間だけでも2時間40分位はかかります。1照射1照射の間のチップを動かして次の照射箇所のマーキングに合わせる作業の時間は全く含まずにの話です。この4時間位かけて完全3倍照射の3パスされているクリニックさんの存在を存じ上げません。もし、照射の所用時間がもっと少ないようでしたら、誰もが認めるような「広範囲」ではないか(何をもって「広範囲」というのか人によって違いますので)、または完全3倍の照射回数ではないか(2パス目3パス目は照射回数を減らしていって真ん中にしか打たないなどの可能性)、またはその両方の可能性がありえます。照射の工程だけで4時間となると、カウンセリング、マーキング、麻酔の工程なども別にあるわけですし、ミラドライ治療全体として1日がかりになり、お昼休憩でも挟まないとできない感じがいたします。術者の体力的にも無理なのではないかと思いますし、事実上不可能だと思います。当院の照射範囲カスタマイズをした上での完全2倍のダブル照射は2時間30分~3時間弱、ほぼほぼチップの有効時間と同じぐらいの時間を使い、しっかり照射させていただきます。
A13. 以前のミラドライの内容にもよります。ミラドライは何回までできるのか?ですが、ミラドライ社では、シングル照射を3回まで重ねた際の合併症のデータを持っていますが、4回以上重ねた場合のデータがありません。3 回を超えた施術の安全性は確認されていなく、必要以上の施術は行わないこととなっています。よって、当院でのミラドライダブル照射をご希望の場合、過去にダブル照射をされていたり、シングルでいうと2回以上されている場合、お引き受けできなくなってしまいます。過去の回数によりましてはシングル照射でしたらとお受けできる可能性がありますので、ご相談ください。
ミラドライは何回もできる施術ではないため、過去に中途半端なミラドライを受けていらっしゃり、後悔されて当院にお問合せいただくことも多いのですが、回数を重ねられていると泣く泣くお断りさせていただく形になってしまいます。最初からしっかりとした内容のミラドライをお勧めいたします。
また、ミラドライは汗やにおいを無くす治療ではなく減らす治療ですので、減るだけであるということをご了承いただいた上での施術になります。例えば1回目のダブル照射でにおいが7割減だとしますと、そこにシングル照射を重ねた場合、シングル照射は50-55%減のイメージ(個人差あり)とご説明しておりますので、残った3割の50%減とすると元々の15%は残るイメージ(個人差あり)ということになります。それで、1回目のミラドライで残った汗腺というのは、ミラドライで照射した深さから外れている場所にある汗腺である可能性、立体的な脇の中で照射がずれやすい場所等の理由で照射漏れしやすい場所にある、何等かの原因でしぶとい汗腺等の可能性があり、一般的なシングル照射の50-55%のイメージ(個人差あり)よりも効果が下がる可能性があります。こちらもご了承いただいた上での治療となります。
A14. ダウンタイムの状態は個人差が大きいです。例えば、同じシングル照射をやっても、ものすごく痛かったという方と痛くなかったという方がいらっしゃいます。同じ方で、片方の脇をシングル照射でやり、もう片方の脇をダブル照射でやってみて、違いを見てみないとわからないのではないかとも思いますが、同じ照射をしてもなぜか左右差(例えば左のほうが術後痛かった等)がある場合もありえますので、何とも言えない部分がございます。ただ、なんとなくの印象ですが、施術当日夜のお痛みが強い方は広範囲ダブルの方のほうが多いような印象がございます。ただ、広範囲ダブルで当日お痛みがかなり強い方々でも翌日にはなんとかなる位まで落ち着かれていらっしゃり(痛みのピークは当日夜~夜中で翌朝起床された際はまずまずな感じ)、腫れに関しては術後3-4日経過すればほとんどの方が大雑把な腫れは引いている印象です。
A15. ほくろが隆起していて(盛り上がっていて)、その周囲の皮膚と段差が出来ているような状態ですとそこの部分には照射できません。機械は皮膚を吸引してマイクロ波を照射しますが、コンタクトクーリングといって、吸引した皮膚と接着したハンドピースが皮膚を冷却してくれます(それによって皮膚表面の熱損傷を防ぎます)。盛り上がったほくろがあると、それが邪魔をしてその周囲の皮膚がハンドピースと接着しないことにより、コンタクトクーリングがなされず、その周囲の皮膚に火傷を生じる恐れがあります。よって、もしミラドライの治療を行うとすると隆起したほくろを避けて照射することになります(いぼの場合も同様です)。そうするとミラドライ治療全体の効果としては下がります。または、ミラドライを受けられる前にそのほくろやいぼの治療を済ましていただくかになります(治療後は6か月程度施術ができない場合があります。小さいイボで透明な定規などで潰れる程度でしたら、施術可能のことが多いので、ご相談ください。)。平らなほくろでしたらミラドライは受けていただけます。透明な定規などを上から当てていただいて、皮膚が平らになるか見ていただけましたらと存じます。
A16. はい、できます。ボトックスの効果が切れるまで待つ必要はありません(ミラドライ社にも確認済み)。ネット上に、ミラドライのマイクロ波は汗腺の中の水分と反応するという記載が結構ありますので、汗を止めておかないほうがいいのではないかと思われる方もいらっしゃるのではないかと思います。しかし、ミラドライの機械は、マイクロ波が、汗腺が存在する「真皮と皮下脂肪の境界付近」で最大限に吸収され、その部分で熱が発生するように設計されています(ハンドピース内の形状や周波数(いろいろ周波数があるマイクロ波の中でも5.8GHz)などをシミュレーションして決定し、効果を確認しています)。汗腺の中にある水分いうよりはむしろ、「真皮の層」と「皮下脂肪の層」でマイクロ波がどう通るのか、どう反射するのか等の各層の特性の違いを利用して設計されています。つまり、ミラドライのマイクロ波のターゲットは真皮と皮下脂肪の境界付近の一帯になり、その部分全体が熱せられます。ですので、ボトックスをしていても、特にミラドライの施術には支障はございません。
また、ボトックス(発汗の神経伝達を阻害)とミラドライ(真皮ー皮下脂肪の境界付近の一帯を焼灼する)は違う作用機序ですので、両者は関係がなく、特にボトックス注射がミラドライ施術に悪影響を及ぼすこともありません。
ただ、ボトックスをしたばかりですと、汗が止まっていますので、ミラドライの施術をしてもその効果が分からない(見分けがつかない)状態になります。そのボトックス注射の効果が切れてきた頃に、ボトックス前の発汗状態を記憶されていれば、そのご記憶と比較していただくことになります。
A17. 合併症なく傷が完全に治っていて、皮膚が柔らかくて大きなデコボコがなく、脇汗が出ているようであれば、基本的に施術を考慮するスタンスです。
ただ、過去に剪除法などの脇の手術をされた方は皮下脂肪が少なく(取り去られたりしていて)、手のほうに行く神経が脇の皮膚のすぐ下を走っていたりします。よって、ミラドライの照射による神経障害のリスクが高まります。そちらをご了承いただいた上での施術になります。
傷の部分が硬くひきつれて、硬くデコボコしている場合、ハンドピースでコンタクトクーリングをしているのですが、上記のQ15の隆起性のほくろと同様、ハンドピースに接着しない部分はクーリングされないことになり、やけどのリスクが高まります。(最終的には診察の上で施術の可否の判断になります。)また、ミラドライはまず吸引をかけて皮膚を少し吸い、皮膚をがっちりホールドした状態で初めて照射がかかるようになっています。硬くひきつれていて吸引が上手くかからないと照射がかけられませんので、そのような部分がある場合は、照射できない範囲ができる可能性があります。また、仮に吸引がかかっても、内出血斑がひどめになる可能性があります。そのような意味でも、ある程度皮膚が柔らかいことが施術の前提となります。
A18. イソトレチノインの内服はミラドライを受けられる6か月前に止められることをお勧めします。
欧米では、以前から重症のにきびに対する第一選択薬として内服のイソトレチノイン使われており、最近日本の皮膚科・美容皮膚科クリニックでも、にきび治療薬としてイソトレチノインが処方されることが増えてきていますが、米国ではミラドライの6か月前にイソトレチノインを止めていただくことが多いようです。
イソトレチノインは、皮膚を脆弱にしたり、創傷治癒を遅くしたりする副作用があるためというのがその理由です。
どちらの治療を優先させるべきかは人それぞれになりますし、休薬期間もクリニックによって判断が異なることもあるかと思いますので、自己判断されずに主治医の先生とよくご相談されることをお勧めいたします。
A19. 当院ではミラドライのワキガへの効果を日々実感しております。
広範囲ダブル照射で脇のにおいがだいたい70~75%位減るイメージ(個人差あります)とお伝えしております。
当院のYou tube動画でも少しお話ししておりますが、脇の汗とにおいでどちらのほうがより減るか選べと言われますと、においのほうではないかと感じております。
汗もにおいも減らすだけの治療になりますが、におい(いわゆるワキガ臭)に関しては、術後1年以上経過した後にゼロのままという方も中にはいらっしゃいます(基本減るだけなのですが、中にはそのようなラッキーな方もいらっしゃいます)が、汗がゼロになったとおっしゃる方はお一人位しか経験したことがありません。(さらっとした汗を出すエクリン汗腺はワキガのにおいの原因となるアポクリン汗腺より少し浅めにあると言われており、ミラドライで照射する皮膚表面から約2~5mmの深さより浅めにある割合が多いのではないかと考えております。)
通常広範囲ダブル照射で汗とにおいが70~75%減のイメージ(個人差あり)と考えていただければと思いますが、におい(ワキガ)にも効果はあると日々実感しております。
日本で厚労省からミラドライは重症腋窩多汗症にだけ承認を得ているので、ワキガには効果がないかのような言及を受けることがありますが、米国のFDA(厚労省のようなところ)では脇のにおいに対しても承認を得ております。日本全国の美容クリニックで現在行われている美容施術で、厚労省には承認されていないが米国FDAに承認されている施術というのはたくさんあります(例えば、近年お顔の施術で少しブームにもなっていたダーマペンなどもその一つです)。美容の機械で厚労省に承認されているもののほうが少ないかもしれません(例えば、脱毛の機械でもシミ取りレーザーでも、厚労省に承認されているのは、一部の有名メーカー製のものなどに限られます。厚労省の承認プロセスも手間・労力がかかりますし、そもそも承認プロセス自体にトライしていないケースもたくさんあると思います。)
ミラドライは厚労省で承認を受ける際に、汗に関しては主観的なスコアリング以外に客観的な計測による客観的データもあるので多汗症に対して承認されました。においに関しては臨床試験が行われていてもどうしても客観的なデータではなく患者様の主観によるスコアリングになってしまうため、また、そのスコアリングも欧米人のものであり、欧米人の体臭を日本人の体臭にそのまま置き換えてよいのか?というところに懸念があったようで、承認は見送られたという経緯です。
前述のように、米国FDAでは承認されているが、日本の厚労省で承認を受けていない美容施術というのはたくさんあり、日々多くのクリニックで行われており、日本の厚労省から承認されていないから施術してはいけないということはありません。厚労省では承認していなくても米国FDAなど他国で承認されている優れた治療はあり、効果や副作用などを十分説明の上、個々のクリニックの判断の下、施術することは認められております。
当院を受診される患者様はほとんどの方がワキガの患者様です。日本国内ではミラドライは10万症例突破だそうです (2018年8月〜2023年3月位の間。単純計算すると日本全国で毎日毎日60人ずつ位の方がミラドライを受けていらっしゃる計算になります)。実際に効果がなければ、非難轟々になってこの治療法を継続することは不可能です。いろいろな理屈を抜きにして、効果を実感しており、ワキガでお悩みの方におすすめの施術となっております。
程度にもよりますが、痩せていらっしゃる方は、脇の皮下脂肪が少ないことが考えられ、手のほうに行く神経が脇の皮膚の比較的そばにあると考えられます。ミラドライのマイクロ波が神経にあたりやすく、神経障害が起きるリスクが太っている方や標準体重の方より高まります。
神経障害と一口で言ってもいろいろありますが、困るとするとかなりまれではありますが、手や腕の脱力かと思います。具体的には、字がスラスラ書けなくなる、ボタンがかけづらい、フライパンを持つ手が普段と違う気がする、バイクが運転しづらいなどが過去メーカーに寄せられた事例です。
その他、感覚障害、しびれ、違和感、刺激感等がありえます。脇の下を通っている神経は末梢神経であり、末梢神経は障害されても再生してきますので、新しい神経が伸びてきて1年などをかけて元に戻っていくとは考えられます。
当院では程度にもよりますが、痩せていらっしゃる方はゆっくり体重を増やしていただいてからの治療をお勧めしております。
他院様では痩せているどうこう、神経障害のリスクうんぬん等、何も言われないというお声もいただたりしますが(他院での1回目のミラドライ時には何も言われなかった等)、同時に、患者様には何も言わずに勝手にエネルギーレベルを下げて照射するようなところもあると聞いておりますのでお気を付けください。エネルギーレベルを下げると浅めのところしか焼かず、結果的に神経は焼かれないかもしれませんが、汗腺も焼けない部分が出てくる可能性があり、効果が下がる可能性があります。神経障害のようなリスクをご説明すると患者様から引かれてしまう場合がありますので、何もリスクを説明せずに施術を受けさせて、施術内容を勝手に変えるということであり、いかがなものかとは思います。エネルギーレベル1~5のことをよく「出力」と言っているクリニック様がありますが、エネルギーレベルは出力ではありません(ミラドライについてのページもご参照ください)。エネルギーレベルは照射時間の違いであり、1のほうが短く、照射が短いほど浅めのところしか焼かないということです。出力はミラドライの場合、55Wの1種類しかありませんので、エネルギーレベル1に下げて照射しても、「最高出力で照射している」と言えてしまいますので(出力は1種類しかないので、全部最高出力と言える)、お気を付けください。
さて、ふくよかな方の場合ですが、あまりにも肥満の方の場合は、皮膚が張り過ぎていて吸引が上手くかからず照射がかからない場合があるようです。また、吸引がかかったとしても、ずれてしまう可能性がありえます。ふくよかな方の場合、横になられた際に、二の腕の肉が脇のほうにせり出てきて、胴体側のほうの肉も脇のほうに来て、脇の真ん中あたりで両方の肉の間に深い谷間を形成したりします。その部分は麻酔液を余分に入れてもなかなか解消しづらく、照射しづらくなったりします。そうすると打ち漏れが出来る可能性がやや高まります。また、ふくよかな方は、脇毛有毛部の特に横幅が広いことが多く、最大サイズのテンプレートでも入らず、1パス目と2パス目をそれなりに左右にずらさないと横幅がカバーできない可能性があります。そうしますと辺縁のそれなりの面積ががシングル照射になり効果がやや下がる可能性がありえます。(当院では時間が許せばなるべく横方向もおまけ照射したりしてカバーするようにはしております。)
ふくよかな方の場合は、標準体重の方より効果がやや下がる可能性がある旨、ご了承いただく形になります。
はい。当院で実際に治療を受けられた方の体験談・口コミは、美容医療の口コミ広場さんのサイトでお読みいただけます。
おかげさまで、2021、2022、2023年に渡り、東京都のミラドライで口コミ1位を獲得しております。
ここのサイトはクリニック側が本当に施術を受けた方であると承認しない限り口コミが投稿できないようになっておりますので、施術を受けてもいないのに悪い口コミを書くことができないようになっています。
逆にサクラが出来るか?ですが、サイトの運営側によってIPアドレス・アクセス地や使用デバイス等がチェックされていますので、同じ人がいろいろな人のフリをして口コミを投稿すると分かるようになっているそうです。よって、サクラ行為は困難と思われます。
また、口コミは施術当日には書けないようになっており、クリニック内でスタッフの面前で自由には書きづらい状況で書かなくてはいけないということがありません。
脇汗や脇のにおいに深刻にお困りの患者様方が、先に受けられた患者様方の口コミによってミラドライの施術に踏み出されて、今度はご自身がこれから受けられる方のためになればと、想いを込めてかなり詳しく書いていただいている口コミばかりですので、是非ご一読をお勧めいたします。
尚、自らのクリニックのホームページ上で体験談集のようなものを掲載するのは、厚労省の医療広告ガイドラインで禁止されています。
悪めの口コミを排除し良い口コミだけを掲載する、最悪自作自演するなどのことが自分のクリニックのホームページ上では出来てしまい、優良誤認を起こす可能性があるからです。取り締まりが緩く、ガイドライン違反はよく見かけますが、当院では本ホームページに体験談集のようなものは掲載しておりません。美容医療医療の口コミ広場さんのような第三者のサイトで、患者様がご自身のご意思で書かれるのは問題ないことになっております。