ミラドライ専門のCLINIC N(クリニックN)東京銀座から、ミラドライ診療に関するミラドライ認定医院長ブログ第72号です。
当院は常日頃からミラドライを推していますが、ミラドライのデメリットは何か?を検索されている方が多いので、今回はあえて、ミラドライのデメリットとは何があるか?を日々施術している術者の立場から、実際に当院のミラドライのモニター様のお写真を交えながら解説していきたいと思います。
1.体型をある程度選ぶ
ミラドライはすごく痩せている方、すごく太っている方にはやりづらいです。
痩せている方は皮下脂肪が少ないと考えられ、手に行く神経が割と皮膚のそばを走っていると考えられます。ミラドライのマイクロ波で神経が焼けてしまい、神経障害が起きるリスクが高まります。
当院では痩せている方には予め上記ご説明していますが、他院様では何も言わず施術に入り、勝手にエネルギーレベルを下げて治療されることもあるようですのでお気をつけください。(HPなどにはエネルギーレベル5で照射します、と書いてあってもです。エネルギーレベルを下げると焼いている層の一番深いところの深さが浅くなっていきます。神経は焼けづらくなるのかもしれませんが、深めにあるとされるアポクリン腺への効果が下がる可能性があります。)
痩せている方は元々脇にくぼんでいる箇所があり、そこは少し多めに麻酔を入れたりし、凹凸度合を減らすようにはしておりますが、それでも立体的な部分がやりづらい場合があります。
モニター様の実例を見ていきましょう。
こちらは男性のモニター患者様の左脇の写真ですが、BMI的には標準体重の範囲内でいらっしゃいましたが、
一般的に男性は女性に比べ皮下脂肪が少なく、脇に凹凸・窪みができています(矢印の先部分と〇で囲った部分)。6つの矢印の一番右(手側)の矢印あたりの、大胸筋と上腕二頭筋が落ち合う部分は他の男性の方もよく窪んでいます。この大胸筋と上腕二頭筋の狭間は脇ではないので、照射をするわけではないですが、
照射する際に吸引の枠がかかります。吸引の枠と肌との間に隙間ができたりして照射しづらくなります。(隙間ができないようにいろいろ工夫はいたします。)
女性モニター様の左脇ですが、女性も痩せ気味の方は同様に窪みができます。
一方で、ふくよかな方・太り気味の方は、脇の真ん中に深いシワ(谷間)ができやすく、そこが照射しづらくなります。麻酔をそこに入れて盛り上がらせようとしてもなかなか盛り上がらないです。
また、胸板(胴体)の厚みが厚くなり、脇毛有毛部の横幅が広くなり、最大の横幅の80のテンプレートでも有毛部が入らず、ダブル照射でも1パス目と2パス目をそれなりに横にずらしたりなどしないと入りきらなかったりします。そうすると辺縁がシングル照射になり、効果が下がる可能性があります。シングル照射ですと周辺が打ち漏れることになります。
ふくよかな方の場合、予め効果がある程度下がる旨ご説明し、ご了承いただいてから施術しております。
(詳しくいろいろ伺ってからの個々の判断になりますが、ご了承いただける場合、よほど過度に太っている等でなければ施術自体は可能になるかと思います。)
施術前にシワ・谷間ができています。
麻酔をしてもなかなかシワの部分の谷の部分は解消しづらいです。
また、腋毛有毛部ですが、最大テンプレートの80幅よりも横幅が大きくなっていて
全体的に横方向もおまけ照射しないと入らないです。(赤のマーキングの胴体側・胸側は発汗テストをされてグラデーション・ややまだらになっていたところなどがあり、患者様とご相談し、一番外側の線を入れるようにいたしました。)
ご参考までに術後のお写真ですが、ここでもまだシワが確認できます。シワは斜めに入りますが、ミラドライのチップは黒い四角い枠のようにまっすぐに置きますので、シワの部分がやりづらくなります。
シワに影響されて吸引がやや斜めになってしまうこともありえます。
ここで、ミラドライを受けられたいからと言って、急激に太ったり、痩せたりされるのはお勧めいたしません。急激に太ったりされると脇周囲の皮膚に肉割れが出来てしまってそのような意味で施術しづらくなったり、急激に痩せても皮膚がたるみますので、それはそれでやりづらかったりします。また、急激に痩せるとリバウンドを来し、お身体にもよろしくないです。
かなり痩せている方、かなり体重の多い方は、ボトックス注射などをご考慮いただいてもよろしいかと存じます。
2.比較的長時間の施術で姿勢がつらい
これは当院特有かもしれませんが、広範囲ダブル照射のミラドライを行っていくと、照射時間も長くなり、大柄な男性など有毛部が広い方では3時間丸々照射しかしていない時もあります。この間、途中で腕を下す場面はありますが、それにしても比較的ずっと腕を挙げていなくてはいけないですので、当院の患者様は麻酔より姿勢がつらかったとおっしゃって帰っていかれる方が多いです。
また、胸郭出口症候群なのか、腕を挙げた時の筋肉の状態などにより、手に行く血管や神経が締め付けられたりし、手への血流が減少したり、手がしびれたりという方もまれですがいらっしゃいます。また、腰痛持ち、四十肩等々でも長時間のほぼ同じ姿勢というのは難しい場合もあるかと思います。剪除法のような外科手術や脇ボトックス注射などですと、何時間もというのはないと思います。
また、剪除法の場合は、片脇ずつ行って時期をずらすということもできるようですが、
ミラドライの場合、片脇ずつということはできず(チップが高価なため)、1回に両脇を終わらせるということになり、全体の施術時間はある程度かかります。
ただ、ミラドライの所要時間もクリニック様により異なり、30分で両脇終了する場合もあるようですので、いろいろなクリニック様の施術の説明を受けられることをお勧めいたします。
3.看護師による代理施術がありえる
剪除法などの外科手術、脇ボトックス注射などは、看護師の方が行うということはなく、全て医師が行います。しかし、ミラドライの場合はクリニックによっては、マーキングや照射を看護師が行い、医師は本当に麻酔の部分のみやるという所も往々にしてあります。または、最初は医師が照射していても、途中で他の患者さんを診にいってしまい、その間の照射は看護師さんにバトンタッチみたいな場合もあるようです。
※当院では、全工程院長が行い、完全医師施術のミラドライになります。
4.術者の丁寧さに左右される
これは他の施術もそうかとは思いますが、ミラドライの施術に関して少し説明してみます。
ミラドライの照射は隣の列の照射と約2mmオーバーラップするはずです。しかし、それは脇が真っ平で、どこを吸引しても同じように吸引できる前提ではです。実際の脇は凹凸があり立体的で、麻酔をしてブヨブヨしており、場所によって吸引のかかり具合なども違いますので、実際は2㎜重ならない場合があります。ある列の照射が1㎜左にずれて、次の列の照射が1㎜右にずれたら重ならず、打ち漏れができてしまうギリギリになるということです。ですので、なるべく丁寧に照射することが求められます。3.の看護師による代理施術の項目とも関連しますが、全ての看護師さん施術を否定するわけではなく、経験豊富で丁寧な方でしたらよいのではと思いますが、いろいろな方がいらっしゃり、中には雑な方がいるかもしれず、どのような方に当たるのか分からないということでやや懸念があるということです。また、ミラドライにあまり興味がない方ですと約2㎜しか重ならないというのをそもそも知らない場合もあったりします。細かい理論・知識は知らずに、ただ作業を見様見真似でやっているという状態です。
脇の中で立体的な箇所において、吸引のされ方等によって明らかに照射がずれている(隣ときちんと重なっていない)とその場で分かった際に臨機応変に追加で照射するかどうか等も、看護師さんだけでは判断したり、勝手に追加したりはできないのではないかと思いますので、基本的にそのままになるのではと思います。
5.隆起して潰れないほくろなどの皮膚所見がある場合はやりづらい
FAQページにも記しておりますが、ハンドピースのプレート部分で肌を冷却しておりますので、
潰れないほくろがあると、その周囲の皮膚がプレートに接着せず、火傷のリスクが高まります。
ミラドライを行う場合は、その部分を避けて照射するか(照射しない箇所が出てくるわけですから効果が下がる可能性があります)、先にほくろを切除等していただく形になります(切除した場合は、当院ではミラドライは6か月後以降になります)。
6.費用が高額になりやすい?
クエスチョンマークを付けましたが、確かに値段の数字だけを見ると高めかもしれませんが、
例えばボトックス注射は定期的にやられている方ですと、1年に2回やられる方が多いかと思います。アラガンのボトックスですと安くても両脇合計100単位とすると1回5万位、平均7,8万ぐらいするかと思いますので、1年に2回やり、それを毎年やっていくとなると、ミラドライより全然高くなります。重症腋窩多汗症で保険適用になったとしても毎年やり続けていたらミラドライより高くつくと思います。また、ボトックスは基本的にさらっとしたエクリン腺からの汗に効果があり、ワキガ(アポクリン腺からの汗)には理論上効果はないとされていますので(実際には効いている方は中にはいますが)、ボトックスを何回か受けられて、その後ミラドライを受けにいらっしゃる方は多いです。そうしますと結局費やされた総費用としては高くなります。
剪除法が重度の腋臭症で保険適用された場合、価格は安いとは思いますが、ダウンタイムがきついため、仕事を休む期間が長めになるとそれによる損失もありえます。当院にも剪除法後の方からのミラドライのご依頼をいただきますが、ブログでも記しているとおり、剪除法にて脇の真ん中のみしか手術していないのではないかと思われるケースがあります。剪除法はボトックスの逆で、ワキガ(ニオイ)の手術であり、さらっとしたエクリン腺からの汗はあまり減らしませんので、多汗への治療が必要になるとそれに対する治療が別に必要になったりし、その費用がかかります。
また、剪除法でも隅々まで広く手術します、というところは自費診療であったりし、中には50万以上するところもあるようです。
総合的に考えて、当院といたしましては、ミラドライが極端に高いとは考えておりません。
以上、今回はミラドライの考えうるデメリットを術者目線で書いてみましたが、いかがでしたでしょうか?
体型や皮膚の状態などに支障がなければ、また適切な術者がしっかり丁寧に施術を行えば、
ミラドライはとても良い治療かと思います。
寒い日が続きますが、あっという間に春になり、混雑して参りますので、当院といたしましては1月、2月の間の施術を強くお勧めいたします。
関連ブログなど
ミラドライのテンプレートは脇毛有毛部より1cm大きいものを選びましょう | ブログ | CLINIC N東京銀座
FAQのページも是非ご一読ください。
文責: 院長・管理医師 ミラドライ認定医 小川 直美
CLINIC N (クリニックN)東京銀座
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銀座駅徒歩4分、東銀座駅徒歩3分、JR新橋駅徒歩7分
GINZA SIXそば
ミラドライ
切らないわきが・多汗症治療
マイクロ波で汗腺を焼灼
治療回数通常1回 自費診療 197,780円税込~472,560円税込
副作用:治療部位の疼痛腫脹皮下出血・感覚の変化等
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